ウンカの害

生活

稲刈りの時期になって毎日街へ行く道すがらにあるたくさんの田んぼも徐々に稲刈りをしていく中、不思議な稲刈りをする田んぼがあるなぁと思ってたんですよね。
そしたらそこは稲刈りをしているのではないって聞きました。

今年はウンカが出た。
そういう話は聞いていたけど、ウンカが出たらどうなるのか、ということは私もあまり知らなくて…。
でもウンカが出ると稲の髄液を吸ってしまって育たなくなるから稲刈りもできないという話を聞いて、「あ、あの田んぼ…」って思い当たって聞いてみたらやっぱりそう。
変なふうに真ん中だけ稲刈りしてあるなあと思ったんですよね。

そうしたらこれは稲刈りをしたのではなくウンカにやられた田んぼだそう。
ウンカにやられた田んぼは稲刈りをしようと稲の根元を切ると下の方から小さな虫がたくさん出てくるらしい。
稲も髄液を吸われているので収穫しても品質が悪いということで稲刈りはできないことになるみたい。

春から代かき、田植え、畦の草刈り…暑い中手をかけて育ててきた稲なのにこれだけの広さの田んぼの収穫ができないって相当な痛手。
私もこの里山に来た時に田んぼの体験をさせてもらったことがあったけど、この田んぼもおそらく数百キロの収穫が見込める田んぼ。その田んぼがまるっと収穫できないとなると…。もう本当、誰かを恨むこともできないけどイヤになっちゃうだろうなぁと思う。

現代において専業の稲作農家はなかなかいないし、この辺りも今はみんな里山を守り、自分の食べるお米を作るつもりで育てている人が多いけど、こうして広範囲にウンカが出ると本当に大変。昔はみんなこれで生活していたと考えると、今回のウンカの害のようなものが出ると本当に死活問題になるんだなぁと田んぼを見てしみじみ思う。

ここに来なければスーパーで売られているお米を買い、ウンカの害、田んぼを作る苦労さえも頭で理解しただけのことで自分の生活とは違う世界のことだと思いながら生活していたんじゃないかな?
でもこうして収穫できなくなった田んぼを目にするといろんな人の苦労、想いについて考える。

今年も我が家は無事一年分のお米を分けてもらうことができたけど、私の食べているお米を収穫しているあたりにも収穫できたもののウンカはいたらしい。
この辺りの山間部は豊田、岡崎の山間部でだけ育てられているミネアサヒの産地。
ただでさえミネアサヒって品種は流通量が少なくて幻のお米ってキャッチコピーが付くくらい貴重なのに、今年は例年より少なくなるのかなぁ?
とにかく、今年一年のお米が無事に食べられることをありがたく感じながら過ごそうと思います。

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