スリランカのゾウ事情

8月4日からキャンディのエサラペラヘラが始まってる。
今日はそんなゾウの話。
4日と5日の新聞にそんなスリランカのゾウの話が書いてあった。
3日にペラヘラでも活躍していたゾウが1頭亡くなった。
76歳で老死ということだった。

2011年8月4日の新聞の記事
「ミッランゴダ ラージャー(ゾウの名前)が最後の旅に出ました。」
題名もとてもスリランカらしく厳かです。

このゾウが亡くなることによってスリランカではちょっとした問題が表面化してきた。
それが今のスリランカのゾウ事情。
次の日には早速それについての記事が新聞に載っていた。

次の日の1面にはそのゾウの問題が記事に。
2011年8月5日


こっちはそれに続く詳しい内容。
*真ん中の記事です

それによるとゾウが比較的有名なスリランカだけど、国内には現在背中に乗ることのできるゾウは120頭しかいないらしい。
その中の約80頭が50〜60歳。
今回のゾウが76歳で老死したことを考えると半分以上が高齢ということ。
でもその中でもエサラペラヘラでブッダの歯を入れたカランドゥを背中に乗せて歩くことのできるゾウは4頭[[pict:elephant]][[pict:elephant]][[pict:elephant]][[pict:elephant]]
今回老死したゾウはその中の1頭[[pict:elephant]]だった。
ということはカランドゥを乗せて歩けるゾウは残り3頭。[[pict:elephant]][[pict:elephant]][[pict:elephant]]
この3頭がいなくなったらどうするのかということを考えなくてはいけない時期になってきているという記事だった。
ちなみに別に他のゾウでもいいじゃない?と思ってしまうところだけど、実はカランドゥを乗せられるゾウというのはどのゾウでもできるわけではなく、ゾウの中でも位の高いゾウだけがカランドゥを乗せることができる。
位の高いゾウというのは野生で生きる生き物がそうであるように、生きていく中で力を持つものがグループをまとめていく。ゾウのグループにもそのグループのボスがいるわけで、スリランカにいるゾウの場合、グループのボスになるほど牙も長く伸びるらしい。
カランドゥを乗せられるのはそういったボスに当たるゾウだけ。でもこのペラヘラの場合、背中に物を乗せても暴れず歩くことのできるゾウを選ばなくてはいけない。
ただ、牙があるだけではいけない。人にも慣れていて落ち着いて、暴れることなくブッダの歯を乗せて運ぶことのできるゾウ・・・。
こういった理由があってハードルもとても高くなることになる。
その位の高いゾウが残り3頭[[pict:elephant]][[pict:elephant]][[pict:elephant]]ということだった。
しかもそういった力を持っているゾウはみんなオスのゾウ。子孫を残すためのこのオスのゾウ3頭に見合ったメスのゾウが今いないらしい。
ということで新たな位の高いゾウの育成・保護もできない。
このままいくともしかしたらペラヘラでカランドゥを乗せて歩くゾウもいなくなり、ゾウをなんとかして育成していかなかったらエサラペラヘラからもゾウの姿が消えるかもしれない。
こういう話を聞くとみんなほんわかしてるスリランカだけどそんな子孫を残す事や遺伝子の関係の話もしっかり考えてる人がいるのね。と感心する。(あたりまえか)
すぐにというわけではないけど生き物の命はいつかは尽きるもの。
でもスリランカのペラヘラの主役のゾウがいなくなったりしませんように。
心の中でそう願った。

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