ポルカトゥ ハラカ

今日もIくんが凧揚げをしている傍らで、この家に昼間だけ預けられてるお姉さんの娘のドーニ(名前じゃなくて通称です。シンハラ語の意味は「娘」)が今日面白いおもちゃを持ってた。
スリランカで昔から子供の遊び道具として使われていた「ポルカトゥ ハラカ(ココナッツの殻の 牛)」

ココナッツの殻とココナッツの葉っぱの芯で作ってあります。
丸い部分が牛の角の代わり。

私もシンハラ語学科 サティフィケートコースで最初小学3年生程度のシンハラ語の教材を使っていた時にこのポルカトゥ ハラカが出てきたんだけど、その時はどういうものかを先生が絵を描いて教えてくれた。
それを実際に見ることができると思っていなかったKeikoとしては大感激![[pict:kirakira2]]
だって、スリランカでも今はプラスチックのおもちゃがいっぱいで、昔からのおもちゃを作って与えるような場面にはなかなか遭遇できないと思っていたから。
これを作ったのは田舎の家のアンマー。
ドーニの両親は共働きのため普段から与えるのはやっぱり町で買ってきたプラスチックの色鮮やかなおもちゃ。
それに対していつも家にいて時間のあったアンマーが子供にはこれがいいでしょ!と言わんばかりに作って与えたらしい。
こういうところ、この家のアンマーは色鮮やかでなくても昔からのおもちゃを作って与える素朴さがあるのが私は大好き[[pict:heart]]
この村ではあちこちに牛がいて、実際この家でも今は2〜3頭の牛の面倒を見てる。
以前書いたように1頭が30頭以上に増えているものの面倒が見切れないために牛の面倒をみたい、もしくは牛の力を必要としている人に無料で貸し出して面倒を見てもらってる。
そんな身近な動物として牛を見かける中で、子供たちがそれに興味を持たないわけはない。
少し大きくなってこれば
「ほら、見てごらん、牛がいるよ〜。大きいね〜。」
「ほら、牛が鳴いたよ〜。」

そうやって親も子供に牛を見せる。
そのうちに子供も牛に近づいてみたり、村の人が牛を引っ張って道を歩いていく姿を見て自分もやってみたいと思う。
でも急に怒り出した牛に突かれてけがをすることだってあるし、牛同士がケンカを始めたら止めることはなかなかできない。
大人だって十分に注意が必要なのにましてや小さな子供にとってはとても危険な動物。
だからそのために子供用に作られたのがこのポルカトゥ ハラカだと思う。
これを使って子供たちはごっこ遊びをする。
田舎の家のアンマーが与えたポルカトゥ ハラカ。
結びつけられた紐は牛をつないでおくための紐だから、やんちゃなドーニにアッカ(お姉さん)たちが
「ほら、ドーニのハラカ、日影がなくなってきたから日影に移して繋ぎなおさなきゃいけないんじゃない?しっかり繋いでおかないといけないからね、じゃないとどっか行っちゃうでしょ?」
というと、ちゃんとドーニは走っていって庭の木陰にしっかりと紐を巻きつけて置いてくる。
しばらくして木の棒を持って叩いては
「そっちじゃないっていってるでしょ!ほら、行くよ〜。」
とずるずる引っ張っていく。

引っ張っていく途中。かわいいです[[pict:heart]]
日本では犬が飼いたいけど飼えない家にロボット犬なんていうのもあったし、子供たちのおもちゃもよりリアルに作られてきているけど、スリランカではそれよりも機能がない分想像力が豊かな気がする。

昨日のIくんは何とか少しだけ凧を揚げられるようになりました!
でもすぐに紐が絡まっちゃうんですよね・・・笑

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