口げんか

もう一つ、シビルウェッタシンハさんの本でこれもほぼ2色刷りの絵本。
『サンドゥワ』(口げんか)

言葉は話し言葉で書かれているけど辞書に載っているようなものではなくもっと雰囲気が出るように日常の会話になっているから辞書を見ながら読むのはちょっとむずかしいかも。
内容を簡単に紹介すると・・・
奥さんと旦那さんが朝から大喧嘩をする。
「いいわよ、出て行ってやるから!」
「そりゃあいい、出て行け、出て行け!」

そうしてドアを閉めて出て行ってしまった奥さん。
旦那さんは顔をしかめてドアを見ながら
「そんならどうやってメシを作って食べるんだ。たまねぎとチリを潰して、ココナッツを削って、お米を洗って、かまどに火をつけてふうふう吹くのって・・・」
そうつぶやく。
するとバタン!と音を立てて奥さんが入ってくる。
「洗って外に干してあった服、雨がふったら濡れるでしょう。それだけ取り込んでおこうと思っただけよ、それだけだから!
そしてまた出て行ってしまう。
旦那さんも奥さんを怒った顔をしてにらんで見送る。
でも奥さんが出て行った後
「洋服を取り込むことは自分にだってできるけど、川まで行って洗ってくることは自分にもできるのか?」
そう考える。
その後もう一度奥さんがデル(パンノキの実)を切ったのを持ってくる。
旦那さんは前と同じようににらんで奥さんを見送るけど、その後だんだん不安になってくる。
奥さんはこんなふうにデルの皮をむいて切って切って料理しようと用意していたんだな〜。
彼女がいなかったら自分はやっぱりいられない。
きっといまに奥さんは帰ってくる、帰ってくる、帰ってくる・・・。
でも夕方になっても奥さんは帰ってこない。
だんだん外も暗くなってきた・・・。
どうしよう、奥さんが帰ってこなかったら・・・。
寂しさと空腹を感じて台所のほうへ言ってみた旦那さんは・・・
と最後まではもうほんのちょっとなんだけど、書いてしまったらせっかく自分で読もうと思ったのに![[pict:anger]]と怒られてしまうといけないので内容はここまで。
どうしても気になる方は・・・Keikoに直接メールください[[pict:mail2]]
絵本なのでびっくりした結末にはならないですけどね。
夫婦というのはたぶんこういうものなんだろうと思わせるとても楽しい話。
旦那さんの感じる不安、奥さんの考える家のこと、2人の気持ちがとても上手に表現されていて見ていて楽しい。
そして最後はとても暖かい気持ちになる結末。
本屋さんで働いているAちゃんが勧めてくれた本だけど、スリランカらしさがいっぱいなKeikoのお気に入りの本になりました。

お話の最初の2人がけんかを始める場面

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