豊かさ

スリランカでは一般的に子供は2〜3人と聞いていた私。
でもこの家は子供は6人。平均よりも多いと思った私はアンマーに質問してみた。
6人って子供の人数は多くないの?
お金もかかるし子供の人数って多いのは大変でしょう?

するとアンマー、
「多くないわよ。この村で子供が一番少ないのがウチよ。普通の家はもっと子供の人数が多くて13人って家もあるのよ。」
は!?13人!??[[pict:piyo]][[pict:exclamation2]]
スリランカってそういうところもあったのね。
でも考えてみればこの家、かまどと牛のゴマ(ウンチ)から作るバイオガス井戸水をモーターでくみ上げて使うことでガス、水道代はかからない。
毎日の水浴びは外のシャワーでもできるけど兄弟の半分は毎日近くの小川へ水浴びに行く。
薪は向かいにある山に時々取りに行ったり家に生えてるポルガハ(ココナツの葉っぱ)や裏の木の枝も時々拾ってくる。
野菜はある程度庭の裏で栽培するし、クンブラ(田んぼ)もある。ちょっと離れたところにはポルワッタ(ココナッツ畑)もあってできた作物の食べきれない分を売ってしまえば適度な収入で食べていけちゃう。
牛からも時々ミルクを取ってるって言うしもう少ししたらおいしいランブータンがたくさんなる木もあるんだって。
後は家の前にある小さなカデ(商店)でちょっとした小物を販売して収入を得る。
食べ物が周りに豊富にあって多くを望まなければ十分な生活。
6人兄弟だけどお姉さんは毎日の料理を交代で作り、マッリはこの日ポルワッタへ熟れたポル(ココナツ)を取るのを手伝いに行った。
今までみんな大学に入ることに必死になって子供に勉強させていた人たちとたくさん出会ったけどここは大学に入ることを重要視していない。
大学に入るならいい仕事に就けるといいつつもこの家にはそれがなくても十分生活していけるように思えた。
スリランカには大学に行きたくても倍率が高くて入れない、大学が少ない。だから海外の大学へ行かせてもっともっといい生活を!
上を目指す人たちには足りないものが多いのかもしれないし、足りないものを補うために私立の大学を作ったりも始めているスリランカ。
それを手伝う外国の支援。
でも反対にそんなものを必要と思わずにこういう生活をしている人たちもいるってことを知った。
もちろんお金がなくては困ることが多いけど、この村では他の場所で見かけたお金をもらいに来るヒガーンニャ(物乞い)の人を見たことがない。
人口が少なくてこの家も住所には番地もないくらい(村の名前と本人の名前で届くらしい)だから物乞いで周るほどの家もないのかも。
でもそうならなくてもやっていけるだけの生活があるのであれば、それは素敵なことなんじゃないかな。
今後きっともっと発展していくだろうスリランカの未来にこういった人たちの生活と場所が変わらずに存在していけるような国でありますように。[[pict:futaba]]
そう思った。

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