スリランカとダンサラと

スリランカに滞在していてもダンサラって滞在方法によっては全く気付かない。
その1番の理由はシンハラ語がわからないから
2番目にその文化に日本人は馴染みがないから。
なんじゃないかと思う。
そんな理由で意外とスリランカに長期滞在していてもダンサラに行ったことがない人は多い。
ダンサラっていうものがあっても行列を見て
「あれ?ダンサラかな〜?」
と思うところまでは行けても本当に無料でもらえるのかがわからなくて行かなかった。
そういう話も聞く。
ダンサラというものを知いても行列の先に何があるのかがわからない。
物によっては欲しいけど、いらないものだったら困る。
でも実は、大きなダンサラであれば数日前から大きなバナーが出てたりしてスリランカの人たちは知ってて並んでるわけで何があるか分からないことはほとんどないんですよね。
場所によっては20年以上も毎年ダンサラをやっていたりする場所もあって、そういうこともバナーには書かれてたりもする。
それを見るとあ、じゃあここはきっと来年もやるな。
って察しもつく。
そんなダンサラ。
10件以上も回って楽しむことは確かにないかもしれないけど、スリランカのこと、ウェサックのこと、スリランカの人たちのことを理解するのにはとてもいい機会だと私は思う。
日本人からすると
どうして無料で配るのか
何が目的でやっているのか

その辺も意味がわからなくてだからこそ行列には並びにくかったりする。
ダンサラっていうのは5月のウェサックポーヤと6月のポソンポーヤで行われるもので、
5月のウェサックの場合は
ブッダが生まれた日、
悟りを開いた日、
涅槃に入った日。
だからウェサックポーヤのランタンと共に見かけるのはハスの花。
ハスの花が点々と並んで最後の一番大きなハスの花の中に男の子が立っているのは
ブッダが生まれた直後に7歩歩き、歩いたところにはハスが咲き、7歩目で
「天上天下、唯我独尊」
と言ったという話は私も通っていたお寺関係の幼稚園でも聞いていた話。
幼稚園の時に聞いていた話がまさかスリランカでこんなに大々的に見られると思っていなかったから私にとってはかなりの親近感だった。
そんなブッダの人生でも大きなことが起こったこの月には満月の日にお寺にお参りをする人たちにご飯や飲み物をふるまうのがダンサラ。
ダンサラをする人たちもお寺にお参りをしに行く人や道行く人に何かをふるまうということで徳を積む行為ともなる。
お互いにwin−winといえばそういう言い方にもなるのかも??
今回のダンサラツアーでもあった、以前村の子供がなくなった事があったからとその供養のために行われているダンサラもあるし、この時期みんながウェサックで浮かれて来る時期に自分たちもダンサラやろうよ!と話が持ち上がることもある。
私も2年ほど前に村のダンサラのためにお米を提供したことがあったんだけど、例えばそういうことをすると自分が提供したお米がどんなご飯になっているか、たくさん人が来てくれているか気になることもあって行きたくなる。
移動手段が歩きだと歩いて行ける範囲のダンサラにしか行けないからあまりたくさん楽しむことはできないけど、車を用意して郊外に向かって走りながら出会うダンサラをいくつも楽しむことによってスリランカの人たちの文化や習慣をとてもたくさん知ることができると思う。
私も車でダンサラに参加するようになって知った事がたくさんたくさんあった。
一番にどこのダンサラに行っても怒る人はいなくてみんな楽しそう。
お金を払って受けるサービスではないからもらったご飯が少なければもう一度もらえばいいし、渡す方もお金をもらうわけではなくて楽しんでやっているのでみんなに気前良くふるまう。
これほど笑いに溢れた怒りのない日もないと思う。
人の少ないアイスクリームダンサラなんかだと同じ子供が何度も並んでアイスクリームを3つ4つと食べていたりするけど、それでも怒る大人はいない。
スリランカは小さな島の中に世界遺産がたくさんある国。
でもそこに住む人たちがいるから遺跡もできた。
ダンサラに参加すると世界観も変わる
日本はサービスはあるけどお金がかかる。
それに比べるとスリランカはサービスはないかもしれないけど
みんなで助け合い、思いやってこんなすごいことを毎年誰に自慢するわけでもなくやってのけてる。
スリランカのすごさ、醍醐味ってこういうところにあるんじゃないかな〜?

スリランカ旅行でスリランカに来るとなかなかダンサラの時期に重なることもないかもしれないけど、チャンスがあったらぜひシンハラ語のわかるガイドさんなんかと一緒にダンサラを楽しんで肌でスリランカの心を感じて欲しいと思ったりするんですよね。


今回途中で出会った前を行くダンサラを楽しむ団体さん。
雨が降ってきても気にしない、気にしない!
本当に楽しそうでした。

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