バスの中の人間模様

スリランカ生活の中で一番身近に使ってる公共交通機関がバス。
スリランカ旅行に来るとたいてい車を借りて回るので乗ることもほとんどないと思うんですが、スリランカで生活し始めると特にコロンボでは乗れると便利なこともあります。
ちょっとした移動をする時にサッと乗って移動できるから。
私の場合はちょっとした移動でない時にも使ってますけど。
そんなスリランカのバス。
私もコロンボからの移動は毎回使ってるんですけど、そのバスの中での出来事ってその他のことをしている時間よりもいろんなものを見て考えさせられることがすごくすごく!多いです。
今日、バスに乗ったらお金を集めに来るコンダクターさんが私のことを覚えてる人でした。
内戦時には国営バスの方が自爆テロ率が高かったので乗らないようにしてたんですが、今はそういう心配もないし、近距離の場合国営バスのほうが目的地に早く着くのでむしろ国営バスをよく使ってます。(2014年1月17日参照
そんなわけで良く使う路線のコンダクターさんはたいてい顔見知りになっていたりもします。
で、今日乗ったバスのコンダクターさん。
最初は座る場所がなくて立っていたんだけど、しばらく行くと私の肩を叩いて
「あそこの席がもうすぐ空くから座って!」
と少し離れた席を指さして教えてくれました。
が!

コンダクターさん、みんな座りたくても我慢してるのに、近くにいる人が座らずに、私が遠くから行ってずうずうしく席を取っちゃうって申し訳なくてできないよ!
コレは座るべきかどうすべきか・・・
そんなちょっぴり悩ましいことをしてくれる人でした。
でもこのコンダクターさん、良いな〜と思うこともありまして。
まず一つ目はお客さんに対してお札をくしゃくしゃにして渡さないでと声をかけてました。
ある乗客が小さく折りたたんで握りしめたお札を渡したところ
「お札を小さくして渡したら、僕はそれを広げて金額を確認しておつりを渡して。更に時間がかかるでしょう。お願いですからすぐにおつりが渡せるようにお札は広げて渡してくださいね。」
このことについて声をかけてるのは正直初めて聞いたんですけどね。
おお、正論だ。[[pict:atari]]と思いました。
しかもそれをみんながし始めたらお札ももう少しくしゃくしゃにならずにきれいにやりとりができるようになるハズ。
社会としてもこの声かけはいいのかも!?
と思いました。
そして2つ目。
コンダクターさんはお金を受け取った後細かいおつりが手元にないと「細かいお金無いよ。」とか「2ルピー後でね。」とぼそっと言って、後で自分から忘れずにコンダクターさんに自己申告しなければそのまま返してもらえないスリランカ。
でもそのおつりが1ルピーとか2ルピーとかだとこちらから請求するのも恥ずかしいという話は先日も書いたところなんですけど(2015年5月7日参照)、このコンダクターさんおつりがないと周りにも聞こえるような大きな声で
「後で○ルピーのおつりもらってないよって言ってね!」
と伝えてるんですよね。
お金を払う人、受け取るコンダクターさんだけの間のぼそぼそ話だと後で請求しづらい雰囲気なんですけど、大きな声で言ってるその言葉を聞くと周りの人もバスを降りる時に
「〇ルピーちょうだい!」

って言い易い。
だって、大きな声で「後で言って!」って伝えてるわけだし。
ちなみに、この返してもらえなかったおつりというのはもちろんだけどそのバスの運行をした人のお小遣いになっちゃうので、コンダクターさんとしてもチリも積もれば山となる。
正直ココでちまちまと儲けたい気はあるわけです。
実際同じ路線のエアコン付きのバスのコンダクターさんは5ルピー単位で乗車金額が決まっているものの、5ルピーは最初から返す気がなく、「5ルピーのおつりは無いよ」ってかなりぶっきらぼう。
先日、それを見越して5ルピーを渡したら面倒くさそうな顔をされました。
ぴったり払えるようにしてその顔は無いだろうと思ったんですけどね〜。
ちなみに郵便局でも
「5ルピー硬貨がないからおつりが渡せない」
とか言われることがすごく多いんですが、実際に無いこともあるけれど、これもその担当者がくすねてる場合もあるので、余分に払いたく無ければこちらがちゃんと小銭を用意していく必要があるってことです。
話が脱線しちゃったけど、そんな、大きな声で「お釣りを請求してよ」と言ってくれるさっぱり気質のバスのコンダクターさんでした[[pict:tulip]]
ってここで話が終わるかという流れですが、まだ終わらないです。
その後、すぐ近くの席が空いたのでそこに座っていたところ、その後乗ってきた女性がビニールの手提げ袋を持ってました。
サリー着てるしオフィス帰りなんだろうなと思いつつ、荷物を持ちましょうか?
とバッグを指さしたところ、すでに満員のバスの中で汗だくになりながら微笑んでバッグを預けてくれました。
こういった場合、この女性が近くにいれば隣の席が空いたところでこの女性が座る可能性が高いんですよね。
バスも帰宅ラッシュで満員。押し合いへしあいだったので、この女性も時々顔をしかめながら乗ってたんですが、しばらくしたら私の隣の席が空きました。
もちろんこの女性が座ると思っていたんですけど、空いた瞬間
「あなた、この席座る?」
少し後ろの方にいたとても太った女性に声をかけました。
声をかけられた女性も本当に太っていたので、正直座ったほうが他のお客さんにとっても良かったんだろうとも思ったほどだったんですが、そういう方はたいてい足を悪くしてます。
ということで声をかけられた女性もお礼を言って私の隣に座りました。
ホント、イスが小さく感じましたけど。笑
席を譲った女性もきっと家に帰ったら夕飯の支度もあるしまだ今日やらなくてはいけない事はたくさんあると思うんですけどね。
この汗だくの極限状態の中で、自分のことよりも相手のことに気遣いができるって大事だな〜と思いました。
そんないろんな人とのやり取りを見ながら、私も相手の荷物を預かったり、自分の荷物を預けたり、このスリランカのバスの状況にかなり慣れたな〜。
と考えながらふと思ったんですが・・・。
実はもうすぐ日本一時帰国。
日本では確か自分の荷物は知らない人には預けなかったんじゃなかったっけ??
(ですよね??)
日本に帰ってから荷物を人に預けようとしちゃわないように気をつけなくちゃ!![[pict:ase2]]
沈んでいく夕陽を見ながら日本のバスの乗り方を必死で思い出しながら家に帰って来たのでした。

バスの中の人間模様

スリランカ生活の中で一番身近に使ってる公共交通機関がバス。
スリランカ旅行に来るとたいてい車を借りて回るので乗ることもほとんどないと思うんですが、スリランカで生活し始めると特にコロンボでは乗れると便利なこともあります。
ちょっとした移動をする時にサッと乗って移動できるから。
私の場合はちょっとした移動でない時にも使ってますけど。
そんなスリランカのバス。
私もコロンボからの移動は毎回使ってるんですけど、そのバスの中での出来事ってその他のことをしている時間よりもいろんなものを見て考えさせられることがすごくすごく!多いです。
今日、バスに乗ったらお金を集めに来るコンダクターさんが私のことを覚えてる人でした。
内戦時には国営バスの方が自爆テロ率が高かったので乗らないようにしてたんですが、今はそういう心配もないし、近距離の場合国営バスのほうが目的地に早く着くのでむしろ国営バスをよく使ってます。(2014年1月17日参照
そんなわけで良く使う路線のコンダクターさんはたいてい顔見知りになっていたりもします。
で、今日乗ったバスのコンダクターさん。
最初は座る場所がなくて立っていたんだけど、しばらく行くと私の肩を叩いて
「あそこの席がもうすぐ空くから座って!」
と少し離れた席を指さして教えてくれました。
が!

コンダクターさん、みんな座りたくても我慢してるのに、近くにいる人が座らずに、私が遠くから行ってずうずうしく席を取っちゃうって申し訳なくてできないよ!
コレは座るべきかどうすべきか・・・
そんなちょっぴり悩ましいことをしてくれる人でした。
でもこのコンダクターさん、良いな〜と思うこともありまして。
まず一つ目はお客さんに対してお札をくしゃくしゃにして渡さないでと声をかけてました。
ある乗客が小さく折りたたんで握りしめたお札を渡したところ
「お札を小さくして渡したら、僕はそれを広げて金額を確認しておつりを渡して。更に時間がかかるでしょう。お願いですからすぐにおつりが渡せるようにお札は広げて渡してくださいね。」
このことについて声をかけてるのは正直初めて聞いたんですけどね。
おお、正論だ。[[pict:atari]]と思いました。
しかもそれをみんながし始めたらお札ももう少しくしゃくしゃにならずにきれいにやりとりができるようになるハズ。
社会としてもこの声かけはいいのかも!?
と思いました。
そして2つ目。
コンダクターさんはお金を受け取った後細かいおつりが手元にないと「細かいお金無いよ。」とか「2ルピー後でね。」とぼそっと言って、後で自分から忘れずにコンダクターさんに自己申告しなければそのまま返してもらえないスリランカ。
でもそのおつりが1ルピーとか2ルピーとかだとこちらから請求するのも恥ずかしいという話は先日も書いたところなんですけど(2015年5月7日参照)、このコンダクターさんおつりがないと周りにも聞こえるような大きな声で
「後で○ルピーのおつりもらってないよって言ってね!」
と伝えてるんですよね。
お金を払う人、受け取るコンダクターさんだけの間のぼそぼそ話だと後で請求しづらい雰囲気なんですけど、大きな声で言ってるその言葉を聞くと周りの人もバスを降りる時に
「〇ルピーちょうだい!」

って言い易い。
だって、大きな声で「後で言って!」って伝えてるわけだし。
ちなみに、この返してもらえなかったおつりというのはもちろんだけどそのバスの運行をした人のお小遣いになっちゃうので、コンダクターさんとしてもチリも積もれば山となる。
正直ココでちまちまと儲けたい気はあるわけです。
実際同じ路線のエアコン付きのバスのコンダクターさんは5ルピー単位で乗車金額が決まっているものの、5ルピーは最初から返す気がなく、「5ルピーのおつりは無いよ」ってかなりぶっきらぼう。
先日、それを見越して5ルピーを渡したら面倒くさそうな顔をされました。
ぴったり払えるようにしてその顔は無いだろうと思ったんですけどね〜。
ちなみに郵便局でも
「5ルピー硬貨がないからおつりが渡せない」
とか言われることがすごく多いんですが、実際に無いこともあるけれど、これもその担当者がくすねてる場合もあるので、余分に払いたく無ければこちらがちゃんと小銭を用意していく必要があるってことです。
話が脱線しちゃったけど、そんな、大きな声で「お釣りを請求してよ」と言ってくれるさっぱり気質のバスのコンダクターさんでした[[pict:tulip]]
ってここで話が終わるかという流れですが、まだ終わらないです。
その後、すぐ近くの席が空いたのでそこに座っていたところ、その後乗ってきた女性がビニールの手提げ袋を持ってました。
サリー着てるしオフィス帰りなんだろうなと思いつつ、荷物を持ちましょうか?
とバッグを指さしたところ、すでに満員のバスの中で汗だくになりながら微笑んでバッグを預けてくれました。
こういった場合、この女性が近くにいれば隣の席が空いたところでこの女性が座る可能性が高いんですよね。
バスも帰宅ラッシュで満員。押し合いへしあいだったので、この女性も時々顔をしかめながら乗ってたんですが、しばらくしたら私の隣の席が空きました。
もちろんこの女性が座ると思っていたんですけど、空いた瞬間
「あなた、この席座る?」
少し後ろの方にいたとても太った女性に声をかけました。
声をかけられた女性も本当に太っていたので、正直座ったほうが他のお客さんにとっても良かったんだろうとも思ったほどだったんですが、そういう方はたいてい足を悪くしてます。
ということで声をかけられた女性もお礼を言って私の隣に座りました。
ホント、イスが小さく感じましたけど。笑
席を譲った女性もきっと家に帰ったら夕飯の支度もあるしまだ今日やらなくてはいけない事はたくさんあると思うんですけどね。
この汗だくの極限状態の中で、自分のことよりも相手のことに気遣いができるって大事だな〜と思いました。
そんないろんな人とのやり取りを見ながら、私も相手の荷物を預かったり、自分の荷物を預けたり、このスリランカのバスの状況にかなり慣れたな〜。
と考えながらふと思ったんですが・・・。
実はもうすぐ日本一時帰国。
日本では確か自分の荷物は知らない人には預けなかったんじゃなかったっけ??
(ですよね??)
日本に帰ってから荷物を人に預けようとしちゃわないように気をつけなくちゃ!![[pict:ase2]]
沈んでいく夕陽を見ながら日本のバスの乗り方を必死で思い出しながら家に帰って来たのでした。

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