スリランカのすごいところ

実はここ最近、また書きたいと思っていたことがありまして。
でも、その前に日本一時帰国の頃の話にちょっぴりさかのぼりつつの話です。
ここ最近これまで以上に好き勝手生活してしまってたわけですが・・・
ええ〜と・・・
それが・・・
実は4カ月を超えました。
何が4カ月かというと、まあ、そういうことです。
気付ける方はどうかこの辺で気付いてください[[EE:AEAD2]]
分からない方はすみません、そのまま読み進めていけば分かるかと。
実は、実はの話が多くなるんですが、気付いたのは日本一時帰国中。
東京セミナーの当日が毎月の予定日だったのでもしこれでなければもしかしたら・・・だね。
と言っていたんですよ。
そしてそのまま何事もなく(?)日にちが過ぎ、でも体調的には全く問題もなく、7月7日の写真撮影(2015年7月7日参照)も元気に終えたと思った2日後。
急激に体がだるくなり、起きているのも辛くなりまして。
歩くのも辛かったんですけど、論文資料も集めなきゃ!とか言ってそれでも図書館に行ったりしていたんですよね。
死ぬほど辛くはなかったし。
でもS氏もしきりに心配するので辛くなってから3日くらい後に病院へ行くことになりました。
もちろんそれ系の病院ですよ。
そうしたら案の定・・・
ということになったわけです。
こんなに急激に体がだるくなるものだとは思わなかったんですが、写真撮影まで全く問題なくこなせたのが本当に奇跡だ!と思いました。
あと2日以上ずれてたらあんな笑顔と撮影はたぶんできなかったと思うので。
食事がのどを通らなかったのは日本帰国中が一番ひどくて、それでもS氏にはなるべくおいしい日本でのご飯を食べておいて欲しい!
と焼肉食べに行ったりもしたんですけど、実はその辺りが一番ひどかったです。
スリランカに戻ってきて田舎の家のご飯を見たら、食べられる量は少ないものの問題なく食事もできるようになり、また普通の生活に戻りました。
そんなこんなでまた始まったスリランカ生活。
でもその中ですごいな〜って思ったことがいくつかありました。
一つは、周りの人たちの気遣いの優しさ。
とにかく体を大事にするようにと無理をさせないんですよね。
食べたいものを言えば即用意しようとしてくれるし、階段の昇り降りも極力控えるようにと相手が動いてくれる。
それは仕事をしている人たちの場合、職場なんかでも同じことで自分が何か用事があって書類を取りに行かなくてはいけなくても、階段の昇り降りをして疲れてしまうのはいけないからと相手が持ってきてくれるとか・・・
日本ではマタハラとか問題になってるけど、スリランカでは女性が母となることは何よりもすばらしいことで、女性として生まれたからには母となることで一人前になるというような考え方。
だからこそ、学校の先生になるのであれば結婚して子供がいるのが当然であり、子供がいない先生は
「子育ての大変さと子供の気持ちがわからない」
と一人前としてみてもらえない。
もちろん男の先生でも学校の先生であれば子供がいるのが普通。
今は時代が変わっているので事情も変わってしまっているけど、スリランカの古い文献に男性が男として一人前になる条件として
・木を植えること(農業ができることによって家族を養うことができるという証拠。当時は農業が主流だったから)
・本を書くこと(それだけの知識と知恵があるという証拠)
・子供がいること(子孫を残すことができるという証拠)

という3つが男の条件としてあげられていたくらいで、このことから子供がいることが昔からスリランカではとても重要と考えられていたことが分かります。
日本では子供がいなくても今はいろんな事情があるからねと理解されるところだけど、スリランカでは特に都市部でないと面と向かってはいわれなくても陰で言われることは今も多々あるわけで、だからこそその反面、子供ができたと分かるとそれだけ周りから大事に大事にされることになるんですね。
で、最近会うスリランカの友人でそれに気付いた女性には全員に
「何か食べたいものはある?私、作ってくるから!」
と声をかけられる気遣いのありがたさ。
体が大変になって、料理も大変になると同時に食に対する変化も表れるとみんな十分知っているわけです。
そして昔からのこれまた風習でそういった時期に食べたくなるものをそれぞれ作って持ってきてくれるという・・・。
もちろん、実際に持ってきてくれなくてもこの言葉をかけてもらうだけで本当にうれしくなるもんです。
なんという素敵な風習[[pict:symbol7]]
話には聞いていたものの、こんなにみんなに気遣ってもらえるなんて思ってもみなかったので、正直ここまで毎日が感動の連続でした。
更に、シンハラ語にあって日本語には無い、この時期の女性特有の「ドラドゥカ」という言葉があるんですが、それはこの時期の女性が無性にやりたくなること。

日本にはこの考え方がないので翻訳する言葉はないと言われているんですが、この時期の女性が無性にやりたくなることがあるのであればできるだけかなえてあげなくてはいけない。という風習。
ちなみにブッダが生まれるとき、ブッダのお母さんのマハーマーヤーデーヴィはサルマルという花の咲く庭に無性に行きたくなったと言われています。
そんなこの時期、やりたい、見たい、食べたいと思ったことはわがままに叶えてもらえてしまえるスペシャルな時期。
これまたそういうものだと聞いてはいたんですが、実際に自分がなってみると体調も全く問題ないのに、
なんかすごい世界に来た!

と思っちゃいました。
「この時期これまでと体調が変わって自分でも不便や不安を感じることになるわけだけど、それって要するにスリランカでは『病人』ってことだから。普通病気の人が何かを望めば周りの人は一生懸命それを叶えてあげようとするし、気遣ってくれるでしょう?ま、そういうことと同じことだから。」
とS氏に言われて
「は〜、なるほどね〜!」
と納得。
自分は10カ月間の病気にかかったと思えばいいってことね[[pict:light]]
そして、ちょっぴり傍から見ても分かるようになってきた今日この頃。
ここでまた初めての体験がありました。
それは銀行へ行った時のこと。
この辺りでは一番大きな銀行でいつも10人から20人の行列ができているんですけど、行列の最後に並ぼうとしたところセキュリティーさんに呼ばれてそのままカウンターの一番前へ。
カウンターでもう一人何かの手続きをしている途中のお客さんがいたんですが、その手続きも中断して私の手続きをしてくれました。
でも10人くらい並んでる人たちを一気に飛ばして私の手続きしてもらっちゃって他の人たち怒らない??とそお〜っと行列の方を見たところ、びっくりしました。
みんなすごく優しく微笑んでいてくれて!!
目のやり場に困ってふと違う方を見ると、ソファーに座ってる人たちの何人かも微笑んでいてくれてました。
これがスリランカの素晴らしさ。
セキュリティーさんにお礼を言おうと思ったんですが、全く気付かなかったので手続きを終えてからそのままモジモジと銀行を出てしまったんですが、S氏と合流してから正直涙が出ました。
「スリランカって、そういう風習あるから。大変なところもある国だけど、こういうところは日本よりもいいでしょ?
女性が母になるということはそれだけ価値があることをするって考える国だし、今僕たちはそういう価値のある二人になろうとしてるって思ってもらえたってことなんだよ。」

これまでの4ヶ月間、体が重かったり、自分がイメージするほどご飯が食べられなかったり、体のいろいろな変化があって、でもそれほどストレスになるほど辛いこともなくここまで来たけど、それでも私の体はいつもよりも大変になってることをこの国の人たちみんなが分かって手伝ってくれる。
それを感じて、これまでよりもなんだか元気が出たのでした。
やっぱり、スリランカすごい国です。
いや、すごいのは国じゃなくて、ここにいる人たちのこれまで紡いできた歴史と、風習と、考え方がすごいってことなんでしょうね。
毎晩
「元気にしてる?」
と心配してくれる田舎の家のアンマーも、階段の昇り降りさえも毎日注意するように声をかけて気遣ってくれるS氏にも、周りの友人、知り合いみんなにも、
本当に感謝です[[EE:AEAD9]][[EE:AEAD9]][[EE:AEAD9]]

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