アヌラーダプラでの出会い

昨日の夕方、アヌラーダプラに到着して今日はアヌラーダプラの観光。
とはいえアヌラーダプラの遺跡って広いし暑いし大変[[pict:ase2]]
だから午前中に一気に回って午後はホテルでゆっくり、夕方ミヒンタレーへ。という予定を立てていた。
アヌラーダプラの見学を終えて昼食をローカルな食堂で取っていたところ、スリランカの男の人がやってきて突然私に話しかけてきた。
「オヤー、チーナダ?(あなた、中国人?)」
「ネェヘェ、ママ ジャパーナヤ(違います、私は 日本人です。)」

ってちゃんと言ったんだけど、ふと見ると隣には前にも後ろにも大きなバッグを背負った中国人らしき女性が汗だく[[pict:ase]]で立ってる。
どうした!??[[pict:pika]][[pict:piyo]][[pict:pika]]
よくよく聞いてみるとこの女性、何かをみんなに訪ねているものの英語もわからないから何を言っているのかまったくわからない。
ちょうどお店に居合わせた私が中国人だか日本人だかわからないけど中国も日本も同じような文字を使うから話はできるんじゃないかと思って話しかけたんだそうな。
なんのこっちゃ。[[pict:bomb2]]
って私だって中国語はまったくわからないよ![[pict:piyo]][[pict:anger]]
と思いつつちょっと英語で話してみたものの本当にさっぱり英語が通じない。
この人、中国からアヌラーダプラまでどうやって来たのさ!?中国からそんなに近い距離じゃないよ!ココ!?[[pict:question2]][[pict:piyo]][[pict:question2]]
でふと思い出した。
中国の人とは会話はできなくても筆談するとわかるって話。
やってみるか・・・。
彼女も自分が英語ができないことがわかっているからなのか手にはノートとペンが。
ちょっとそのノートとペン、貸して。
でやってみたら本当に通じた。
すげ〜!!
アティンパイン(手足のゼスチャー)も含めて話を聞いていくうちに理解できてきた。
この女性、
「今日泊まる場所を探しているんだけど、Rs200で泊まれるところがあるって聞いた。地図はココに書かれている。どこにあるのか?」
と聞いている。
ちょっと待って、このスリランカで今Rs200で泊まれる宿ってあるのか??
周りのスリランカの人達に聞いてもそんな場所はないという。
でも彼女はバスでココまで来る途中Rs200で泊まれるのがココだって聞いてきたって言い張る。
地図もあるって私に指差してみせる誰かが書いた手書きの地図には確かに200の数字が。
私が今食事をしているこの食堂の上も一応宿泊できるけど安くても1泊Rs800です。
「ココの上がRs800で泊まれる。」
と伝えたところこの中国の女性、そんなに高いところは無理!!![[pict:alien]][[pict:ase2]][[pict:ase2]]
と必死になる。
じゃあどうするのさ!泊まるとこなんてないよ!私に頼られたって困るし!!
でもそのRs200の情報は何??手書きされた地図の場所もこの場所で合っているみたいだし・・・。
みんなで首をひねって考えたところ・・・
わかった〜!
この人、英語がわからないじゃない?
ノートに地図が書いてあって200と書いてあるこの200をこの人はRs200と思ったわけだけど、本当はこれはバス停から200mの場所にある宿が安い(要するにココ)という地図
ということが判明。

「これはRs200じゃなくて200m。Rs200で泊まれるところはないです。」
と伝えたところ呆然となるこの女性。
そりゃそうだ。800は200の4倍だからね。
でもだからってどうするよ?
仕方がないからお店の人に聞いてみた。
「ここってアヌラーダプラでしょ?観光客もいるわけだし中国語ができる人も絶対いるよね?どこかこの近くに中国語のできる人いない?」
すると
「あ、この先の薬局がヤンミン薬局って中国の人達がやってるからそこなら話せると思う。」
それだ〜!!

早速行って中国語が話せるか聞いてみたところ・・・
「私たち何代も前の世代に中国から来てスリランカに住んでるから今はもう中国語話せない。」
お〜い!!![[pict:alien]][[pict:ase2]]
姿かたちはまったくもって中国の人って感じの風貌なのに!
で、仕方がないから更にどこか中国語の話せる人はいない?だってこのままじゃ私だって日本人で言葉は違うしどうしようもないから・・・。
と話をしたところ
「あ、この先のバイクのパーツショップの主人が中国語話せる!」
絶対だね!?・・・じゃあ行ってみます。

ホテルに一刻も早く戻って休ませてあげたいMさんにごめんなさいと謝りつつそのバイクのパーツショップを探して行ってみたところ・・・
「あ〜。。。私は確かに中国語話せるんだけど、何代も前にスリランカに来てるもんだから今中国で使われている現代中国語はわからない。」

時代が変わっちゃったってことですか?
スリランカで中国の昔の言葉話してる人達がいるってことか?それもすごいけど・・・それもすごいけど・・・今はそれどころじゃない!
今の中国語がわからなくたって私よりはましでしょう。何とか話して中国語を理解してあげてください。
そうしてとりあえず話をしてもらったところ、少しして会話が成立し始めた!
やっぱり彼女は頑固にRs200で泊まれる宿を探してるらしい。
でもRs200って今のスリランカでは難しいと伝えてもらって、どのくらいまで出せるのか?と聞いたところ高くてもRs400だという。
Rs400・・・。
でこの家のご主人が思いついた。
アヌラーダプラにウィスラムシャーラーワという宿泊所がある。
スリランカの人達がアヌラーダプラ観光に来たときなどにホテルに泊まるのも高いからと行く場所なんだけど、そこならもしかしたら安く泊まれるかも・・・
ここまで来たらもう行くしかない!
せっかく旅行に来たMさん、本当にごめんなさい!とそのウィスラムシャーラーワへ行って話しをしてみたところ、オフィスのお姉さんが冷たく
「一泊Rs1200ですよ。」
さっきの宿より高くなってますがな!
最後の望みも尽きたみたい。どうしよう??
可哀想だから手伝ってあげようと言って私と一緒にがんばってくれたドライバーのDアイヤと顔を見合わせたそのとき、アイヤの後ろに立っていたスリランカの男性が
「部屋だけならここ、Rs350からあるよ。」


それ何!?
案内してもらって見に行ったところ、部屋にベッドが2つ、誰かと相部屋になる状態で、トイレは共同、水浴びは外の井戸でやってね。
という部屋、今日空いているのがRs400だって。
すぐに中国の女性に伝えたところ、
「ここでいい!こういうのでいい!」
と女性もうれしそう。
まさか外国人がこういうところに来ると思ってなかったからみんな思いつかなかったのかも。
でもそれでも旅行に来るならもう少し英語を勉強して、もう少しお金も持ってこんなにバタバタしないでもいられるようにしたらいいのに・・・と思いつつ、私もこんなに色々あったから最後に一応記念写真撮らせて。と女性にカメラを見せたところ、女性もにっこり笑って
「私もカメラあるから一緒に写真撮って!」
とバッグからきれいなデジタルカメラ[[pict:camera]]を取り出した。
デジカメ買うお金があるなら最初からこんな安いところ探さないでよ![[pict:anger]]
ちょっとがっくりしながらも一緒に写真を撮ってついでに住所交換までしてやっとホテルへ帰れることになったのでした。
でも・・・この中国の女性を見て私が1つ関心したこと。
彼女はどうしてかわからないけど、英語もできないのにスリランカを見にここまで何とかやってきた。
状況は違うけど、私のシンハラ語を勉強する道だってこんな感じ。
まったくわからないのにみんなに迷惑をかけながらも何とか乗り越えていく。
彼女がここまでがんばってきたこと、そうまでして見たかったスリランカ。
彼女ががんばる姿を見て、大航海時代に世界を旅したコロンブスとか世界で初めての何かをした人たちもこんな感じだったのかもしれない。とやけに壮大なことを考えてしまった。
世界で初めてのことをするっていったら大げさ過ぎるけど、彼女も知らない世界を見るために恐れずにここまで来た。
私も負けずにがんばらなくちゃ!
ウィスラムシャーラーワでありがとうと手を振る彼女を見て私も改めてもっとがんばろう!そう思った。

ウィスラムシャーラーワの前にて


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