キリアンマー

週末にAアイヤの家に来たのはこの家のナンギーの誕生日に合わせて『キリアンマー』を呼ぶから見においで!と誘われたから。
Aアイヤの家には仏教がスリランカに伝わる前からあったヒンドゥーのデヴィヨ(神様・精霊)を祀る部屋が庭にある。
隣にはブッダの像も作ってあるんだけど、このキリアンマーというのはヒンドゥーのデヴィヨへのダーナヤ。(供養)
毎月行う家もあれば、年一回のところもあれば、全くしない家もある。
その辺は好きにしたらいいらしい。
Aアイヤの家では年1回この供養をすることにしているらしいんだけど、今回はナンギーの誕生日に合わせて行うことにしたんだって。
前日夕方からダーナヤの料理を作り始め、キリアンマーというお寺へ行くような白い服を着た女性が7人くる。
ダーナヤ自体が始まるのは朝4時[[pict:clock]]から。
2時間もあれば終わるらしい。
面白いのはこのダーナヤのための料理、各家庭で作るのは大変だし上手に作る作り方もちゃんと分かるわけではないからそういう時に出張してきて作ってくれる人がいる[[pict:knife]]ということ。
今回は2人の女性が来て家の裏のクッシーヤ(台所)で大量のポル(ココナツ)を削り、朝4時に間に合うようにテキパキ[[pict:kirakira]]と作ってくれた。

鉄の鍋を温めてキリヤ(ココナツの甘いお菓子)作り中!

しっかり熱してとろみが出てきたらテーブルの上で固めます。
聞いたところによると、彼女たちは今日のここの仕事が終わったら明日はまた違うところに行って同じように料理を作る予定になっているんだって。
[[pict:kirakira2]]商売繁盛[[pict:kirakira2]]ですな。
そんなこんなで始まったキリアンマー。
近所の人も含めて7人の白装束の女性が来てお経を唱える。

キリアンマーのお経の始まり。
キリアンマーは職業というわけではなくて、7人のうちひとりだけどのように行うのかをきちんと知っていればあとの6人はそこそこの流れさえ掴んでいればいいらしい。
というわけでキリアンマーのお経や流れがしっかり分かっているおばあさんが1人、あとはみんな近所の女性たちだった。
最初にキリアンマーにお供えをして、お経の始まり。
途中ポルテル(ココナッツオイル)をいれたパハナ(ランプ)に火を灯し、最後は誕生日のナンギーをはじめ、家族全員キリアンマーみんなに今後の幸運を願って髪の毛にポルテルを塗ってもらっておしまい。
私もちゃんとポルテルを塗ってもらいましたよ!
こういう時にスリランカだな〜と感じるのは仏教、今回はヒンドゥーの行事だけど、そういうものを子供の誕生日に合わせて行ったりすること。
日本だと法事を子供の誕生日に合わせてもちっとも嬉しくないし、誕生日に欲しいのはやっぱりプレゼント[[pict:gift]]とケーキ[[pict:item9]]
でもスリランカだともちろんプレゼントとケーキもあるけどそれに合わせてこういうダーナヤを行ったときに子供も大人もとても嬉しそうな顔をする[[pict:clover]]こと。
ナンギーも朝早くから[[pict:kirakira2]]「HAPPY BIRTHDAY!」[[pict:kirakira2]]と電話してくる友人に
『ダーナヤしたの!』
と嬉しそうに話していた。
こういう場面を見るたびに
「スリランカの生活の根底には切っても切れない宗教との関係があるんだな〜。」
と感じる。
日本で「宗教」というとなんだかアヤシイイメージが付きまとったりするけど、スリランカでは神聖で大事で、とても大切なもの。[[pict:kirakira]]
スリランカにあって、日本にはないものなんだよね。

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