スリランカの人と食事をする前に知っておきたいこと

日本で仕事をしていた時、
忘年会とか会社内での飲み会の幹事を
たびたびしてました。

でもスリランカでは会社の飲み会は
めったにやらないんですよね。
それは知っていたけど
本人たちはやりたいとか考えてないのかな〜?
と思って以前お手伝いしていた会社で
たまたま友人(スリランカ人)に
「日本では飲み会ってよくやるけど
スリランカではやらないの?」

と聞いてみたことがありました。
そうしたら・・・
「仕事で一日みっちり一緒にいる人と
更に仕事の後飲みに行って
一緒の時間を過ごす必要性は無いよ。
気の合う人ならまだしも
気の合わない人も同席するような場所に
わざわざ行く必要はないと思う。」

とあっさり。
「でも、日本ではそういう時に
気の合わない人だと思っていたけど
話してみたらそうでもなかった!とか
気付くこともあるんだよ。」
と喰い下がってみたところ
「確かにそういうこともあるかもしれないけど、
気の合う人は一緒に仕事をする中でわかるし、
そういう人とは個人的に一緒にランチに行くから
それで十分。
仕事が終わってからも仕事関係の人と
過ごす必要はないでしょう。」

と言われました。
確かにスリランカでは
女性はお酒を飲むことはしないし、
(最近はワインは別)
男性も女性の前では基本的に飲まない。
そもそも飲む場所も別にするし
その席に女性が同席することはありません。
そう考えると特に女性であれば
仕事の後に食事をしに行く必要はないし
確かにランチで十分。
男性でも気を使って飲むより
自分の好きなように、
仲の良い人たちと
気兼ねなく飲むのがいいという考えになるわけです。
日本では社員同士の
コミュニケーションの向上を図ることによって
社員が一丸となり、
会社全体の売り上げにつなげる!
とかいう意図があったりなかったりですが
スリランカではもちろん
社員は会社のために働くものでも
そこまでの仕事以外の時間での
コミュニケーションは望んでない感じ。
以前書いたように
そもそも仕事が終わったら
一刻も早く仕事から解放されて
家に帰りたい人が多いわけですしね。
6月6日『残業をしないスリランカの人たち』参照
そんな状況のスリランカで
忘年会代わりのパーティー企画に
遭遇したことがありました。
日本でいう忘年会代わりの
スリランカ食以外の食事あり、お酒あり、
くじ引きありの社内の会議室で行う
毎年恒例の、
でも本当に小さなパーティーだったんですが
出欠を確認したところ、
勤務時間終了後と知った時点で
半分以上が軽く欠席。
お酒も食事も会社が全部用意すると言っても
それは変わらなくて、
ある意味日本人の方がびっくりしてました。
でもさすがに半分以下の出席ではまずいと
欠席にしている人に個々に話をしに行っていたのですが
用事があるからとか
送迎のバスに間に合わないからとか
上手に断られてしまうわけです。
結局、苦肉の策で勤務時間内の夕方に開始
(要するに勤務時間内なので基本全員出席)
ということとなったのですが、
それでも勤務時間終了に合わせて
ほとんどが退出して帰ることは宣言されているので、
くじ引きなどなどのイベントも
勤務時間終了直前に行うという・・・。
日本だったら勤務時間内に行うなんて
あり得ない話ですが
スリランカだと
「出席してほしいというのなら
勤務時間内に開始してください。
勤務時間終了と同時に帰ることになりますが
それでも良ければ出席します。」

ってなるわけです。
日本だったらいつもよりも遅くなっても
最終電車までに電車に乗ればいいか。
最悪タクシーもあるし。
交通網も発達しているし
帰宅する手立てはいくらでもある!
とかなりますがスリランカでは
18時を過ぎたら女性はバスに乗らない方がいい
と言われるほど。
乗ってはいけないとは言わないですが
やっぱりそれだけトラブルは多くなるということですね。
スリーウィラーは?と思うかもですが、
スリーウィラーはバスよりも
トラブルに会った時の危険性は高いと言われているので
昼間でも注意が必要ですし、
スリランカのローカルの人たちの間では
暗くなったら何とかバスに乗った方が
スリーウィラーよりも安全
という認識でした。
スリランカは日本と違って不便ということもできますが
暗くなると明るい時よりもどうしても犯罪の確率が増えること、
夜お酒を飲むことによるトラブルが多いということも含めて
国全体が夜には家にいるのが普通と考えて
バスも長距離のものでなければ18時を境に急激に本数が減り
20時ごろにはその日の最終バスの運行が終わる
どこもそんなイメージでした。
そういう意味でスリランカへ行って
久々にスリランカ人の友人に会うから夕食でも!
と思うこと自体がすでに日本的ということを
覚えておいた方がいいかもしれませんね。
ちなみに現在日本の文化の中で生活している夫。
趣味や仕事の関係で
やっぱり食事に誘われることが出てきているわけですが
オフの時間は趣味や家族の時間に使いたいのに
家に帰れなくなるというジレンマに
毎回「どう断ろうか?」と悩みつつ
私の
「それが日本だから仕方がないよ。
スリランカのような考えはないから。」
という言葉にしぶしぶ行くようになりました。
たぶん、食事の間はそういう部分は見せずに
楽しんで来るんだと思いますし、
日本にいるスリランカ人が
みんな夫のような考え方ではなくて
飲みに誘われるのが楽しみな人もいると思いますが
食事に誘ってみたら思っていたよりも嬉しそうじゃない??
と感じたらもしかしたら
『早く家に帰って家族とゆっくりしたい』
と思っているかもしれないですね。

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