生活と言葉

スリランカで使われる言葉で日本語で表現できるけど日本では感覚として使われない言葉じゃないかと思うのが
ナーナワー
日本語として考えると
アンガホーダナワーのほうが訳し易いといえば訳し易い。
この違いは何かというと
ナーナワーは頭から水をかぶって体も髪の毛も洗うこと。
アンガホーダナワーは頭は濡らさず(髪の毛を洗わず)体だけ洗うこと。
そもそもアンガというのは「身体」のこと。ホーダナワー「洗う」だから言葉通りといえばそうなんだけどね。
で、スリランカでホームステイした時、
「スリランカのホスト家族がこの言葉を細かく使い分けるからびっくりした。」
という体験談はよく聞く。
もちろん私も同じでしたよ。

日本で「お風呂に入る」というと、髪の毛まで洗うのかどうかまではわからないし、
洗うかどうかははっきり言ってその時の気分。
「体を洗う」という言葉だって頭を洗うかどうかはわからない。
でもスリランカではそれをちゃんと使い分ける。
日本の感覚で、そんなのどっちもお風呂場に行くわけだし、同じようなもんでしょう?と
体を洗うつもりで間違えて
「ちょっとナーナワー行って来る。」[[pict:symbol6]]
というと
「ちょっと!アンガホーダナワーじゃないの?」[[pict:pika]]
と確認されて
「そんな細かい違い、どっちでもいいじゃん!?」
と思ったことは何度かある[[pict:ase2]]
[[pict:a]]どうしてこういうことが起こるのか?

[[pict:q]]これが
スリランカの生活に密接に関わっている言葉だから
なんじゃないかと思う。
スリランカの人たちの大半は今も水シャワーで普段生活してる。
Keikoの今いる家ももちろん水だけなので普段は水シャワー。
でも反対に日本ではお湯が使われる。
この違い、スリランカに長期滞在を始めたころはよくわからなかったけど、これによって言葉の違いが出てきていること、今ならよくわかる。
水シャワーを毎日浴びていると、自然とわかるようになってくるのは
自分の体のコンディション。

アンガホーダナワーでは感じない寒さをナーナワーでは感じる。
頭に水をかけ始めた途端、ス〜ッと体が寒くなる。
今日は寒いな。と思ったらこれでナーナワーしたらまずいでしょ。と感じて
アンガホーダナワーにする。
今日は暑いからナーナワーしたらすっきりするだろうな〜!と
ナーナワーへ行く。
アーユルヴェーダでも何かこの辺あるんだと思うんだけど、
でもそんな知識がなくても私は水だけの生活をすることによって今までよりも
自分の体のことをよく感じるようになったと思う。
日本はお風呂でお湯に浸かる。
それは日本に四季があるからで、体を温め体調を整えるためにお湯に浸かる。
でもスリランカでは水の冷たさを踏まえたうえで体調に気をつけて日々生活をする。
日本は夜寝る前にお風呂に入るけど、スリランカの人たちは昼間の日の高い時間、
もしくはそれが無理ならにお風呂に入るのがいいとされる。
お風呂ひとつとっても考え方が全然違うのが面白い。
「スリランカは水しかないの!?」[[pict:ase]]
と思うかもしれないけど、チャンスがあれば
水しかない生活というのも感じてみるのもいいんじゃないかな〜
と思ったりするんだよね。

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