シーギリヤの詩のすごさ

試験勉強紹介第2段。
これも試験範囲ですよ、シーギリヤの詩について。
難しくない程度に簡単に紹介です。
アヌラーダプラ時代に作られたとされるシーギリヤはカーシャパ王の作ったものとされている。
観光旅行に来てもシーギリヤの詩についての説明は言語や文化のの違いから少ないし、視覚的に楽しめるララナ ビトゥ(シーギリヤレディー)とライオンの足の間を通って上がった王宮跡が有名。
でも実はスリランカに昔あった政治、経済、文化、人々の詳細など多くのことをシーギリヤの岩にある絵と特にミラーウォールに書かれた詩から知ることができる。
スリランカの古代文字を解読したセナラッ・パラナウィターナ氏によればシーギリヤの詩は全部で700ほどもあると言われてる。
ミラーウォールに詩を書いたのは王、大臣、僧、労働者、一般の人たちなどさまざまな人たちで、それはシーギリヤにあるフレスコ画、シーギリヤの周りの環境、シーギリヤの岩をテーマにして書かれていると思われる内容で、中でも多くの詩人のテーマになっているのはやっぱりシーギリヤの絵について。
その詩からはいろいろなことを読み取ることができる。
まず、シーギリヤの観光に来た人々が目にし、感動した景色を一つの詩の中に凝縮してまとめて見せられるほどにそのころの人々には詩の才能があった。
逆にいえばそれは彼らが詩を作ることに長けていたということが分かっている。
ある詩ではシーギリヤの女性の美しさをこのように表現していた。

   “komul amad led lina   si
    ebonda miyur yaha be  si
    ekapal dala wan dige  si
    mana dalway sith nomu si”
スイカの種が並んだようにきれいな歯を見せる微笑み。
その微笑みはスイカを食べた時のようなすがすがしい気分にさせる。
細い眼はスイカを切った皮のよう
私の心に灯をともして魅了した。

人々の日常、身の回りにある環境のコモドゥ(スイカ)を例に比喩表現を使い、女性の姿の美しさを上手に表してる。
この詩人がすごいのは、通常何かの美しさを表す時には1つのものだけでなく身の回りのきれいなものをいくつか挙げて表現する。
でもこの詩人が選んでいたのはコモドゥだけであり、女性の微笑みはコモドゥの並んだ種として、目はコモドゥの皮を外から見た形として比喩を使って、たった一つのコモドゥという日常のものから女性の美しさを書き上げるという詩人の詩の能力を推測することができる。
そして更に、シーギリヤの詩には4行詩と2行詩があって、その中の多くのものは2行詩で書かれているけれど、これらの詩には日本でいう5・7・5の詩の基本となる音の数え方と同じようなシンハラ語の詩を作るときのその音の法則である「ウィリットゥ」が取り入れられていて、詩を書いた人々がその詩の法則を知っていたことがわかる。
詩には笑いを誘ったり、悲しくなるようなものもあり、また、台詞のように書いて見せた詩や、前に書いていった人の詩に答えるように書かれた詩、時にはサンスクリットのマハーカウィ(叙事詩)のような詩だと思えるような詩もあるという。
ここからわかることは「アヌラーダプラ時代にあった教育水準の高さ」[[pict:up_slow]]
教育水準の高さがなければこういった場所で急に詩を作ることはできないと考えられるから。
考えてみれば確かにこれはすごいこと。
シーギリヤが作られたのは5世紀と言われているから人々が旅行に来るのはもちろんその後。
それがアヌラーダプラ時代の13世紀までの間としてもそのころ日本では何をしていたんだっけ??
5世紀っていったらまだ古墳時代。
日本では古墳と埴輪を作っていたころスリランカではシーギリヤレディーが書かれ、王宮には噴水を作り、その少し後にはアヌラーダプラにいる人たちは詩を作ることができる程度の教育も受けていたということ。
スリランカってやっぱりすごい[[pict:kirakira]]

2010年に行ったときのシーギリヤ。
もうずいぶん長い間見てないな〜泣


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